ジークフリートの遊ぶログ

そそっかしくて、キーボードタッチのミスに気が付かないことが多く、過去に投稿した記事も観直しながら編集しています。

平成三十年・七月

 
長文です。


平成三十年・七月

前兆は5日にありました。

『今まで経験したことのない大雨が降ります』

気象庁の発表でした。

九州に降っている雨がそのまま西日本にやって来る。

もう一度・・・
 
『今まで経験したことのない大雨が降ります』

“大雨”

と言えば、4年前の『広島土砂災害』

その前は1999年6月29日の大雨。
いわゆる“6.29”が、この時、未だかつて経験したことのない大雨で、近くでは土砂崩れが起きました。

それを凌いだのが2014年8月の『広島土砂災害』
この時に、広島の土壌“真砂土”というのが世間に知れ渡りましたが、それを更に超える大雨が降る、とでも言うのでしょうか?

6日は仕事でしたが、徐々に雨粒が大きくなってきているのが窓から観えてました。
17時過ぎ、仕事を終えて車で帰るのですが、殆ど前進しません。
信号待ちしている時、交差する道路から、右折左折してくる車が、停止している交差点の向こうの車の間を埋めていき、こちらの直進車を阻むのでした。
その間にも雨粒は太くなり、まるで、くずきりが落ちて来ては砕け、ワイパーMAXでも、その往復が間に合わないくらいの激しさでした。

いつもの2倍以上の時間をかけて家に辿り着いたのですが、スマホの防災速報が鳴りっぱなし。

夕食を摂りながらニュースを観てビックリ!
広島市内は水はけが間に合わないくらいの洪水状態。
これじゃあ、先程の渋滞も頷ける。
 
翌日は早出で、4時くらいに起きなければならず、ワールドカップを気にする余裕もなく床に付くのですが、防災速報がずっと鳴り続けて、眠れない。

7日

4時に、起きるには起きて出勤。
正直寝不足でヘトヘト・・・

職場のニュースで驚き。
広島では、矢野、熊野、坂、呉、三原、福山・・・そして4年前の広島安佐北区において、大規模な土砂崩れがあったことを知りました。

矢野は、私の母方の田舎です。幼い頃から観てきた風景が、悲惨な状態になっていました!

15時には退社して、家路に・・・

8日は夜勤。
特番、やってるかな?
と。
NHKは緊急ニュースをやっていたけれど、某局は昼からの連続した歌番組をやっていました。
他の番組は「オウム真理教
今さらこいつの死刑を執行して、それを大きく報道するかなぁ、こんな時に!

田舎の親戚や、友人のことが気がかり・・・
 
スマホには他県の友人からの着信がありました。
だいたい察しがつきます。

9日
夜勤が明けて家路につきます。

昼の情報番組では、広島に続いて岡山や岐阜の状況も放送していました。

夜、親戚に電話してみました。

本家、分家とも電話は通じました。
家屋の損傷はないようですが、家からすぐ出た所の道路は、生活排水の為の川が土砂に埋もれて無くなり、道路の高さ以上になっている、とのことでした。
後で観た広島ローカルのニュースに映った画面を観てビックリ。
親戚の家から数十メートル下方にある住宅の前は、ガードレールが足元にあるほど土砂が積もっていました。

呉の友人のマンションも損壊は全くないけれど、途中の道路が寸断されていて、新聞が配達されてない、と言っていました。

昨夜の夜勤中にかかっていた友人と、心配してくれて電話をくれた別の友人にも現状を報告。

その後、同じく矢野に住む友人の家にも電話して安否を確認。
こちらも全くの損傷はない、とのことでしたが、それでもこれからの移動には、支障があるようでした。

ブロ友からもメッセージがありまして、返事をさせていただく。

10日

スーパーからパンが消えました。物流が途絶えた、とのこと。
ヤマザキパン工場は岡山だったか・・・?

11日

死者、行方不明者が半端ない。
再び友人に電話してみるが、通じなくなりました。
外に出られなくなった分、避難所で食べ物を得ているのか、それとも断水に遭い、生活していけないので違う場所に移っているのか?
メールの返信もない。

それにしても、ネットで謳われるように、今回の被災状況を伝えるニュースの重さが無い感じがします

「4年前にも土砂災害があったのに、その教訓が生かされてない」
という心無いコメントがありました。

今回の土砂災害は、4年前の出来事を教訓として、広島県内では危険地域の選定や砂防ダム設置を進めていました。

しかし、そのダムすら超える土砂が流出したわけで、避難しなかった人を責めるのは、あまりにもむご過ぎます。
もう一つ言えば、避難指示が出て、サイレンの音は聞こえますが、その後のアナウンスが雨の音で全く聴こえません。

私の家のすぐ近くの市民センターでもサイレンは鳴ってましたが、何を言っているのか聴こえませんでした。
例え聴こえたとしても、あんな激しい雨の中、真っ暗な道を、どう歩け、と言うのでしょう。
街の中でさえ怖いのに、奥に入った場所では尚更です。

たいていテレビは、録画したものしか観ないのですが、今回はニュースに釘付けで、被災地からのSOS発信に胸を痛めていて、CMに切り替わったのを機に他のチャンネルに換えますと、東京都内のスイーツの美味しい店かなんかを紹介していました。この局は来月になると、武道館から募金を集める番組をやると思います。
 
消えていたパンがスーパーに復活したのは一昨日(15日)
土砂に埋もれていた道を、いち早く開けたのは、県知事の指示だと聞きました。
国のトップたちは宴会していたそうです。

徐々に物流も復活しましたが、昨日(16日)ペットボトル飲料が売り場から消えました。
製造工場が被災したことによるものらしいです。

 
16日夜。
友人に再び電話しました。
今度は通じました。

この辺一帯は断水で、ずっと銭湯通いだったけれど、昨夜から、自分のマンションの風呂に入ることが出来た、と安堵していました。

本日17日。
親戚の家に電話してみました。
断水している本家は、風呂の時に分家へ移動している、とのことでした。
従姉は仕事へ行くのに、車では不可能なので、自転車で出勤。
土砂を取り除くのに行きたい、と言いましたが、それは不可能、と突き放されました。
車では行けないし、JRも通ってない。個人では動くのは無理なようです。
そもそも、一人や二人が来たところで、片付く量の土砂ではないようです。
先ずは、ボランティアセンターに行って、それぞれ割り振られた場所に赴くしかないのが現状のようです。
 
来月のお盆のお墓参りには行けるでしょうか?
それも不安です。
 
本日、避難誘導していた警察官の遺体が見つかりました。
とても痛ましい災害でした。

なかなかまとまらない長文、失礼しました。
ご心配下さり、メッセージを入れて下さった方々、ありがとうございました。