ジークフリートの遊ぶログ

そそっかしくて、キーボードタッチのミスに気が付かないことが多く、過去に投稿した記事も観直しながら編集しています。

北斎の冨士

 
広島県立美術館北斎の冨士』というものに行ってきた。
 
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               入口のタベストリー
 
先月の始めから催されていたのだがギリギリ12日に行けた。
 
本格的な富嶽三十六景が観れるのか! と、新聞などの広告で楽しみにしていた。
 
葛飾北斎と言えば・・・
 
 
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・・・保存の仕方が悪くて随分色あせてしまった!
他に『日本の祭り』というのがあるのだが、この一つだけを持ってない。
 
 
・・・永谷園のお茶漬けに付いているカードの端っこ、三角形の応募券を15枚切り取って集めて送り、毎週土曜日の抽選で当選すると送ってくるカードで有名だった?
 
 
 
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              中身は当時のまま、美品…のはず
 
 
・・・久し振りに中身を出してみた。
 
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・・・『三十六景』となっているが、実際は四十六枚からなっている。
 
当時としては画期的、且つ、とても手間のかかる方式で大量に生産し外国まで出回った版画。
いつか本物が観たいなぁ、と思っていた。
 
 
 
入場すると、平日にも関わらず多くの人達・・・
だけど、ゆっくり観たり、解説も読めたり出来た。
 
でも、あれ?
思ったより鮮やかでない!
 
我々がたいてい目にしているのは複製されたもので、決して当時のものではなかったのだ。
 
当時のものを所蔵している方達から借り受けたものが展示されてあるようだ。
 
端が毛羽立った和紙が生々しい。
百年以上も前の色なんだ? 褪せ方がいい!
 
そして、この風景は、何処から観た富士山を描いたものか、地図のプレートまで展示されてあり、とても充実していた。
 
どうやって、絵から版画として起こし、そして刷っていくのか、という過程を説明したコーナーもあった。
 
 
自分達が観ているものが、よく分からない、よく知らない、みたいなおばさんの後ろに付いて行って、会話を聴いている方が却って面白いことがある。
ペチャクチャ喋っているのだが、女性と男性では目の付けどころが違うのか、私の気付かない部分にも目がいったりして、
 
「ここに○○があるんじゃね」
とか
「宝永山って何?」
「富士山の横にある出っ張った山よいね」
 
(そう言えば、大きな噴火があって新しい山が出来た、と、池上彰の番組で言ってたなぁ)
 
と、私にとっても参考になる会話だったりする。
 
四十六枚の富嶽三十六景のコーナー次は富嶽百景と言う絵本が紹介されてあり、全て観て回ると一時間はかかった。
 
最後のコーナーの売店で図録を買った。
 
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・・・展示されてあるもの全てが収録されているという。
 
 
 
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こんなに分厚い。
 
 
 
 
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ちゃんとした文鎮があるわけでなく、片手で押さえて、もう片方の手でシャッターを押すのだが、上手くいかなかった・・・
 
 
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・・・色褪せた当時のもの、そのまま収録されている。
 
そして富嶽百景という絵本
 
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・・・これが、宝永山が出現するきっかけとなった噴火の様子を表している。
見開きの躍動感あるタッチだった。
 
そして富嶽三十六景が何処から観て描かれたものか、を説明していたプレートもまとまって載っていた。
 
 
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・・・名古屋からも富士山は観えるんだ!
 
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これらの地図を観ると、北斎は色々歩き回ったんだと感慨深い。
 
そもそも私が富嶽三十六景に関心を持ったのは、この番組がきっかけ・・・
 
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・・・必殺シリーズの一つ
 
葛飾北斎が富士山を中心に歩いて周り、遭遇した不可解な事件、理不尽な事件を絵に描く。それを版元である元締めを通じて“からくり人”の一座に知らせるのだ。
観た目には普通の浮世絵なのだが、絵をあぶり出すと、絵の中のある一部分が赤い血の色に変化する・・・
それが“からくり人”に殺してもらいたい人物であったり、謎を解いてもらいたい事故のキーワードだったりする・・・
 
展示物を観ながら番組も思い出して可笑しくなった・・・
 
※ついでに付け足しました。画像はネットから拝借です。
 
 
 
 
 
そして北斎と言えば北斎漫画』
 
図録の他にこれも買った・・・
 
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・・・普通のメモ帳なのだが、開くと・・・
 
 
 
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・・・隅っこの絵。各ページそれぞれ違った絵となっていて・・・
 
 
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・・・最初の5ページ分
 
 
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・・・これが30ページ、パラパラ漫画になっていて面白い。
 
アニメの原型とも言える。
 
 
展示会場を抜けたロビーは・・・
 
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・・・富士山をイメージした休憩所? みたいになっていた。
 
まだまだ日本全国、色んな美術館を回るんだろう。
 
 
最後に、広島県立美術館縮景園という庭園に隣接している・・・
 
 
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遠くに観える梅のピンクで春を感じた。