ジークフリートの遊ぶログ

そそっかしくて、キーボードタッチのミスに気が付かないことが多く、過去に投稿した記事も観直しながら編集しています。

2015年上京物語 歌舞伎町篇

 
2015年11月22日夜。
 
堀江美都子プライベートライブが終わって、新宿に来た。
目の前に伊勢丹がある。
次の目的地に向かうには、ナビが頼り・・・
そのナビもバッテリーが少ない。
ネットから地図を印刷して持ってくれば良かったなぁ、と後悔する前に電話してみた・・・
 
コール音・・・
 
カチっ
 
私 (あ、出た・・・)
 
相手 『〇〇です』
 
私 「 (聞いたことのある声だ!)・・・あ、いえ、今日営業しているか確認したくてお電話させていただきました」
 
相手 「やってますよ・・・(略)・・・」
 
私 「今から伺いたいのですが、そちらの御都合はよろしいでしょうか?」
 
相手 「おいで下さい。ここが分かりますか?」
 
私 「・・・伊勢丹の前にいるんですが・・・」
 
この後、私の名前を伝え、道順を教えていただいたが、目印になる歌舞伎町交番とは逆の位置にある伊勢丹・・・
乾電池式の充電器とケーブルにつながれた状態のスマホを観ながら、歌舞伎町へと歩く、歩く・・・
 
ナビの音声に従うと、ソープランドやキャバクラなど、ケバケバしい店の前を通る・・・
 
・・・客引きに遭わないように!
 
歌舞伎町と言えば、テレビの影響か、犯罪の街のイメージがある。
 
“目的地付近です。ナビを終了します。”
 
え、何処?
  
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 ・・・ん?
 
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 あぁ、あれか!
  
そうそう、あれあれ・・・
  
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3Fの『歩ッ歩』
 
ここ、ここ。
 
この店は・・・
  
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・・・ウルトラマンATAC(タック)の・・・
  
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 ・・・吉村公三隊員を演じた
 
佐野光洋さんが経営されているスナックなのである。
 
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・・・店内に入ると、カウンターの中に佐野さんがおられ、先程電話した者だと名前を告げ、席に着いた。
 
他に客は一人・・・
  
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・・・ウルトラマンAは1972年・昭和47年放送。
 
佐野さんはこの当時23歳。
 
吉村隊員は宇宙生物の権威という役割を担っている。
 
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 ・・・カウンターの向こうに立つ佐野さんの胸にはTACのエンブレムが付いていた。
 
・・・やっとお会いできた!
 
私は水割りを頼んだ。
  
もう一人の客は、佐野さんのご友人だった。
  
私が広島から来たことを告げると、驚かれた。
そして、私がここを意識して来るきっかけになったのは、
昨年放送されたTBSの爆報!THEフライデーであることを正直に申し上げると笑っておられた。
 
実は、昨年の5月2日。「爆報」で佐野さんが取り上げられた・・・
  
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 ・・・この番組によると、佐野さんはウルトラマンA放送終了後、スナックの歌手になり、客に奢られるまま酒を呑み続け、とうとうアルコール依存症になり、今は歌舞伎町を徘徊している、とか・・・
 
その演出が嘘っぽく、失礼極まりない。全く腹立たしいのだ!
 
ヨタヨタ歩きで、袋に入っているウィスキーのボトルらしきものをしきりに気にしている様子が描かれていた。
 
※黄色い文字は、佐野さんが直接お話しされた内容です。
 
その事を申し上げると、確かに、今は酒を一滴も呑んでないのに、相変わらず呑み続けている印象を受けるね、と言われていた。
 
あの歩き方は、させられていたのか?
 
実は佐野さん、急性壊死性膵炎という病気になり、入院したのは間違いないが、退院後は一滴も酒を呑んではおられないのだ。
本来、歌手としてデビューする予定だったのだがウルトラマンAに出演が決まり、放送終了後は歌手活動をされていたみたいだ。
今も歌のレッスン指導とかされているようだ。
また、もしかしたら北斗星司は、高峰圭二さんでなく、佐野さんが演じていたのかも知れなかったのだ。
  
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私が広島出身だと申し上げた時、即座に昨年の土砂災害について心配された。
佐野さんは現在、東日本大震災のボランティア活動をされていて、TACの仲間も被災地へ連れて行かれているそうだ。
 
被災地では今も20万人もの方達が帰る家がない状態なのだそうで、そこでの子どもたちとのふれあいの話を拝聴すると、胸にこみ上げてくるものがあった。
 
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当時のウルトラマンAの撮影秘話も話して下さった。
 
電信柱を超獣に見立てた演技にギャラリーの子どもからバカにされたこと。
撮影の合間に嵯川哲朗さんの車に乗っている時、本当の地震がきたこと。
2話分まとめて撮影していると、先週と今週のエピソードで、髪型が同じだったこと・・・
 
当時は、アフレコ方式で、撮影終了後はスタジオでフィルムに合わせて、もう一度同じセリフを吹きこんでいたこと。
  
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・・・実に2時間もの間、楽しくお話させていただいた。
大人になって、TACの隊員とこうしてお話出来るとは夢にも思わなかった。
 
サインをいただいた。
 
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  ・・・「脱出だっ!!」
 
とは・・・
  
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 ・・・タックスペース、もしくはタックアローが、
 
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 ・・・超獣に攻撃されて
 
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 ・・・よく墜落するのだ。その時にコクピットにいる隊員が発するのが
 
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 ・・・「脱出だっ!!」
  
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 ・・・なのだ。
 
とにかく墜落が多い戦闘機だった。
どうやら攻撃されても、隊員の命は守られることを強調したい、という制作者側の意図の表れのようだ。
 
もしかしたら、と思って小さな三脚を持って行ったのだが、もう一人いらした佐野さんのご友人の方にツーショットを撮っていただいた。
 
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・・・時間は11時半を過ぎていた。
ホテルに帰らなければならない。しかし、道が分からない。
スマホのバッテリーもない。
すると佐野さんは、わさわざ一緒にエレベーターで1階まで降りて下さり、歌舞伎町の交番までの道順を教えて下さった。
 
また来ます、とお別れした。
 
おかげさまで、ホテルまで10数分で到着した。
また来たい、と思った。
 
・・・上京物語、二日目に続く。