「日本沈没」とヤフーブログの思い出
大きな地震が続けて起こっています。
最近、地震が多いと思いますが、日本列島の異変でしょうか?
今、TBSで「日本沈没 ―希望のひと―」が放送されています。
登場人物たちは皆、若いです。貫禄不足で不自然、と感じます。
放送される前は・・・
大きな地震が東京に起こり、主な官僚が次々と亡くなる、とか行方不明になったので、東京都知事や、関東各県の県知事。更には日本各府県の知事、地震学者や情報工学などの専門家が集まって政府を代行し、地震や、来る日本列島沈没に向けて対策を練る・・・
だから皆、一様に若い役者ばかり・・・なのだと思っていました。
永田町が壊滅状態になったので、代わりに司令塔となる立川市に移った対策本部。そこが壊滅したので千葉、神奈川、埼玉などの県庁に作戦本部へと移り、地震の調査や予測、移住計画と実践を、消防各機関、自衛隊との連携を通じて、現在の世界情勢を交えながら、3ヶ月に渡って人間ドラマが繰り広げられる・・・
そう思っていました。
地震のシーンや地震後の惨状はどうせCGです。今さら観たいとは思いません。
それら惨状は、阪神淡路大震災、新潟中越地震、東日本大震災、熊本地震などのニュース映像で嫌と言うほど観ています。また土砂崩れや洪水に至っては、広島土砂災害、西日本豪雨で、同僚や親戚が被害に遭ったので身近に体験しています。
今さら、ドラマでCG表現をされても、被災者にとっては不謹慎です。
日本国土と同じ面積になる未開拓の土地は世界中に存在します。馴染めない気候や風土の厳しさを加味して、国民を分けて複数個所に、日本人全員が日本列島を脱出し移住することは可能です。
ただ、移動手段や国民感情は別です。地震によって空港は閉鎖される可能性もあるでしょう。
船の数も尋常じゃありません。
住み慣れた土地を離れ、親しんだ知人・友人、親戚と離れ離れになってしまいます。
移住した先には、我が国とは異なる習慣、司法・立法・行政があり、それに合わせた生活を送らなければならないだろうし、いくら友好国であっても、難民となった日本人をその国の人々は、快く受け入れてくれるだろうか?
失ったものを国民がどう昇華していくか、それら沢山の課題を、今回のTBSで深く掘り下げてくれる?
と、身勝手な妄想を描いていました。
これまで映画やドラマ、アニメ化にもされた「日本沈没」ですが、今回のドラマと過去の作品をどうしても比べてしまいます。
1974年のドラマは半年に渡って放送されました。毎週、何処かの地域が崩れ落ちたり沈んだり・・・着実に日本列島が壊れていく様子と、そこに関わる人間とのドラマが繰り広げられていました。
映画版もいつか観てみたいと思っていましたが、実は今までまともに観たことはありませんでした。
小学校の頃の夏休みか冬休み。深夜に放送されたのですが、田舎に行っていて帰りが遅くなり、テレビのスイッチを入れた時の
「日本は沈没する」
と言う田所博士(小林桂樹)のセリフと、そばにいた小野寺俊夫(藤岡弘)のショットを観ただけでした。
今回の投稿を思い立った時、DVDを買おうか、と思っていたところ、映画版「日本沈没」の放送がBSで放送。更に1974年のテレビドラマ版も放送されることを知りました。
ならば今一度、原作本を含め改めて見直そうと思い立ちました。
買ったのは30年以上も前。徳間書店版を古書店で2冊セットでした。
しかし今回、書店で平積みされていたものを改めて購入しました。
何故なら、この角川文庫版のあとがきの中に・・・
※ 見えにくいです・・・
阪神淡路大震災や東日本大震災について、小松左京氏自身が触れていた文言があったからでした。
東日本大震災が起きたのは2011年。同年7月に小松左京氏は亡くなりました。
氏は、津波の映像を観て心を痛めていたそうです。
マスコミは、氏にコメントを求めたのですが、回答しなかったようです。唯一、氏が子どもの頃に読んでいた毎日小学生新聞にコメントしたのでした。
読み進めていくうち、立体ホログラムなどの3D映像。日本列島が描かれたパネルで、日本各地に仕掛けた観測器のデータから得られた点描の光りやマントル対流の動きから、崩れていく海岸線などの描写が、初見の時はスムーズに想像出来なかったのですが、今は大地震の後に放送されるニュースのリアルな映像や解説により、容易に頭に入っていきました。
更にこれも読んでみました。
漫画版・さいとうたかを
原作に沿っていて、原作本の世界観が広がります。
そして、映画版を鑑賞。
藤岡弘、が若いです!
作者の小松左京氏も少しだけ出演。
首相を丹波哲郎が演じています。国民を憂いて涙するシーンに、今の政治家たちと比較してしまい惹きこまれました。
二巻に渡る長い長い原作を2時間ちょっとでまとめられています。
原作を読んでいれば、2時間の映画がより奥深く感じることが出来ます。
テレビ版はレーザーディスクのBOXを持っていました。
1995年10月と1996年2月の発売。
当時、ボーナス月を挟んでいるから、と見込んで家電量販店に予約したことを今でも記憶しています。
視聴が終わってから25年以上です。
引っ張り出して撮影しました。
『D1 BOX』と『D2 BOX』に分かれています。
冊子が大きくて分かりやすいのがレーザーディスクの利点です。
『D1』『D2』とは『D計画』から生じていて、
・列島の地震の調査や予測を極秘に行う『D1』計画。
・日本国民や、国宝などの文化・財産の移動方法を研究する『D2』計画
を意味します。
便宜上、それらの名称を名付けたBOX名でした。
第一巻目のD1BOXには、樋口真嗣と庵野秀明、そして特撮監督の福田純との対談が音声収録されています。
これらレーザーディスクを全部見直そうかと思いましたが、26話もあるし、何より、レーザーディスクプレーヤーとテレビとをケーブル接続し直さなければならず、少し手間がかかります。それで、BS放送を待つことにしました。
一回の放送で4話分。現在、三週目で12話まで放送されています。
惨状シーンは、スタジオに作られたミニチュアや合成画像です。今と比べると特撮シーンは稚拙です。当時も作りものだと理解していました。しかし、それを以てしても怖かった記憶があります。それは想像による感情的、理性的な怖さで、地震や津波のシーンが怖いわけではありませんでした。
OP主題歌を五木ひろしが唄っています。
聴いていると、とても物悲しいです。
上手く貼りつくかどうか・・・
https://www.dailymotion.com/video/xnr3dz
このドラマが放送された1974年に現実に伊豆で大きな地震があり、復興されてないまま、被災地でロケが行われたようです。
今回のTBSのドラマ放送直前にも東京で大きな地震がありました。
その後も、各地で大きな地震が続いています。
もしかしたら、日本列島に本当に大きな変動が起こる!
国外への脱出は非現実的ですが、地方への移住や疎開はあり得ます。
友人、知人、親戚と離れ離れになる可能性が大きい・・・
福島原発の事故によって、故郷を離れることを余儀なくされた住民と同じことが起きるのかも・・・
その時に日本国民が出来るだけパニックにならないように、このドラマで
“一種の免疫を付けておこう”
という有識者による策略、情報操作がなされているのではないか?
と邪推してしまいます。
TBSドラマ「日本沈没 ―希望のひと―」は、来週が最終回です。
個人的見解ですが、描き方の様相が小さく、フィクション感が全面に押し出され、演出が弱い感じがします。
昔のバージョンに思い入れが深過ぎているからでしょうか?
「日本沈没」と言えば、
このはてなブログに移行する前に立ち上げていた“ヤフーブログ”にも投稿していました。
ヤフーで知り合えた方たちと散り散りになり、別れなければならないことが、ドラマ「日本沈没」の中で、国民がそれぞれに割り当てられた国々に移動しなければならない悲哀が重なり、感情的になったものでした。
当時使用した画像を今回も使用させていただきました。
2019年8月23日に投稿。
ブログの移行先は? - ジークフリートの遊ぶログ (hatenablog.com)
1974年版をレーザーディスクで視聴したのは25年以上も前のことです。細かいセリフの記憶が実は曖昧でした。だから今、BSで放送されている1974年のドラマ版を視聴して、このヤフーブログ投稿時の記憶が合致しているか検証するのが楽しみです。
この一ヶ月、殆ど毎日「日本沈没」に触れていました。
家に居る時間、読書に視聴に殆どを費やしました。
日本国土の惨状が頭に浮かび、夢に出て来た夜もありました。
今、少しずつですが部屋の隅に山積みされたままの本を読んだり、DVDを視聴することによって、これらの感情が別の感動で上書きされればいいな、と思っています。