広島のお盆
お盆が終わって、墓参りの為の帰省も落ち着いてきてますが、まだまだ暑いです。
墓参り、と言えば広島は他の地域とは変わってるようです。
細長い竹串の先を放射状に広げ、色紙を貼った灯篭を墓の周りに刺す(立てる)のです。
この灯篭の色紙の一枚に名前を書きます。すると墓を建てた遺族から見て『誰が、参りに来てくれたか?』が分かるのです。
勿論、ご先祖様、亡くなった親族を寂しがらせないという理由もあります。
だいたい7月の終わり頃から、普通にスーパーやコンビニでも売られます。
白い色の灯篭は初盆(新盆)対象です。
何故、こんな派手なお盆の墓参りを広島では行われるのでしょうか?
広島県内のローカル番組で、毎年のように解説されるのですが、諸説あります。
江戸時代。
娘を失った父親が、娘が寂しがらないように、色とりどりの和紙を貼った竹細工の灯篭を立てた、とか、傘張りの職人が、死んだ娘の為に、傘の骨に色紙を貼って灯篭を作ったとか・・・
それにあやかって、他の家々も真似た・・・
いずれにしても、紙は豊富に売られた町だったそうです。広島市の真ん中に『紙屋町(かみやちょう)』がありますが、その名残りです。
とは言っても、お盆が過ぎると片付けが大変。お寺や墓苑では、業者が撤去してくれますが、田舎では自分の敷地内にお墓があると、自分達で焼きます。
しかし、何処にでも売っている灯篭ですが、持ち運びに不便です。何より、先が刺さりやすいように尖らせてあるので危険な面もあります。
だから最近は、小さい卒塔婆、この辺りでは塔婆(とうば)と呼ばれているものに代替えする人もいます。
分かるでしょうか?
スーパーの軒先に立てて売られている灯篭の写真の左に小さいですが、塔婆が写ってます・・・
お盆の間、“墓地”と言えど華やかですが、それが過ぎると、グンと寂しくなります。