広島の墓参り
画像が上手く貼り付けられず、3日がかりで作成するはめになりました。
パソコンが悪いのか? ヤフーの不具合なのか分かりません。
時々こういうことが起きます。
今年のお盆休みは15日だけでした。
普通に盆休みがある方たちの一般的な休みの数と、土日・祝日を合わせた合計の数の休みが、8月に散らばっている不規則な勤務ですが、一日働いて、次の日は休み、というのも、この暑い日々を乗り越えるのにいい場合もあります。
でも、4~5日まとまった休みが欲しい時もあります。
今年は、両親の田舎のうち、母方の田舎が西日本豪雨の被災地になってしまい、行くことが出来ず、父方の田舎と、父方の遠い親戚、そして母の墓参りだけでした。
一日で3ヶ所回るのは大変ですが、いつもは母方の田舎を加えた4ヶ所になるので、早朝から夕方までの、ほぼ一日がかりでの移動を要してました。
広島の盆のお墓参りは他県と違って珍しいようです。
そして、それら安芸門徒が受け継がれている墓参りの方法が、他県と違うようなのです。
お墓に花を供えて、ローソクと線香を立てるのは変わりないのですが、それ以外にカラフルな灯篭を立てるのです。
このように・・・
・・・父方の墓地です。畑の一角にあります。
竹の先を六本に割って広げた六角形の錘を逆さまに、辺と辺の間を色紙で貼り、やはり色紙で作った房を下げます。
黄色い面に“供”という文字が印刷してあり、その下に墓参りした人の名前を書くようになってます。
家族でお参りした場合は、代表して世帯主の名前一人で構いません。
要は・・・
誰が、お墓参りに来てくれたのか?
と認識させるシステムを持ち合わせています。
父の田舎はこんな所です・・・
・・・山の中にあります。
ポツンポツン、と段々畑の中に家が建っていたり、稲田に囲まれるように家があったりします。
道路が整備されているので、ビュンビュン飛ばす車もいますが、静かな所です。
幼い頃は、ここでカブトムシを捕まえたり、アリジゴクを捕まえたりしてました。
とても殺風景なのに、盆になって灯篭が立てられると華やかに感じます。
灯篭は、普通にスーパーで売られています…
・・・このように店頭に並びます。
今年は7月8日頃から販売されました。
コンビニにもありますが、スーパーの方が安いです。
母の墓所です・・・
・・・違う宗派の人もいるので、灯篭はまばらです。
しかし近年、安芸門徒の中には、灯篭を使わない方たちが増えてきました。
お墓参りの移動手段に交通機関を利用していたら、他の客に灯篭が邪魔になるだけでなく、地面に突き立てる竹の先端が鋭くなっていて危険なのです。
また、灯篭一本が600~700円以上するので、お参りするお墓が多いと、それだけ負担になります。
そんな時に用いられるのが・・・
・・・40センチくらいの塔婆です。
※ ネットの画像を拝借しました。
“供”の文字の下に、お参りする人の名前を書きます。
この塔婆、一枚200円もしないし、墓を管理する人が、お盆を過ぎてから掃除するのに負担もかかりません。
これをお墓に添わせるように立てればいいのです。
私は自分の車で移動しますが、何本も灯篭を買える余裕がないので、毎年この塔婆を購入しています。
しかしながら、やはり広島のお盆は、カラフルな灯篭が定番です。
だけど、亡くなって初めてのお盆は、立てる灯篭が違います。
それは、母の墓所にありました・・・。
新しいお墓でした。
・・・白い灯篭になります。
初盆は白い灯篭なのです。
塔婆の場合は、表面に書かれている文字の色がグレーになります。
私は大人になって、他県の人から聞くまでは、全国何処でも灯篭を立てるのだと思ってました。
ではどうして広島には、このような独特の風習があるのか?
諸説ありますが・・・
江戸時代、傘職人の娘が幼くして亡くなった。
父親は、娘が寂しがらないように、傘を作る要領で、色とりどりの紙を貼ったものを灯篭代わりにしてお墓に立てた。
その様子に感銘を受けた人が、
ウチにも、同じように灯篭を作って欲しい、
と依頼が増えていき、広まった、とのことです。当時の広島には、紙は豊富にありました。
何せ広島市のど真ん中に『紙屋町』があるくらいですから!
・・・こんな風になるのが普通です。
この画像は、映画「夕凪の街 桜の国」から拝借しました。
映画用にセッティングされたものではありません。
灯篭を片付けるのは、お寺の住職さんです。
お焚き上げするのでしょうが、随分時間がかかると思います。
お盆が過ぎたら涼しくなると思いましたが、まだまだ暑い日が続きそうです。
朝晩は落ち着いてますが、それでも日中は辛いですし、台風も近付いてます。
こまめな水分補給と、充分な睡眠を心がけて、残った夏を乗り越えていきたいものです。