ジークフリートの遊ぶログ

そそっかしくて、キーボードタッチのミスに気が付かないことが多く、過去に投稿した記事も観直しながら編集しています。

映画「永遠の0」

 
今なお続映の「永遠の0」
 
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上映開始が昨年の12月だったので、連続4ヶ月を超えるロングラン。
 
“0”は“零”ではない。「レイ」でなく「ゼロ」
“0”「レイ」は0.1(レイ・コンマ・イチ)などと読まれるように、あくまでも1や2と同じ数字の概念、極めて小さいという意味だが「ゼロ」とは、何もない状態“無”である。また丸(円)を描き続ける無限の姿だと聞いたことがある。
タイトルの「永遠の0(ゼロ)」に深い意味を感じながら、劇場に行ける日を楽しみにしていた。
 
実は2月に観に行ってパンフの写真も撮っておいたが、他の記事に試行錯誤していたのと、父親の入院と、私自身の体調不良で、今日まで持ち越してしまった。
 
記憶を辿りながら、この映画の価値感を述べさせていただきます。
 
零戦”と言えば、真っ先に特攻を思い浮かべる。
片道のみの燃料と爆薬を積んで敵艦に突っ込むという、生きて帰ることを許されない究極の戦略。
  
作者は百田尚樹氏。
 
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映画の内容は、零戦パイロットだった祖父の足跡を追う青年(三浦春馬さん)の視点と、祖父と共に戦った戦友達の証言=回顧シーンからなる。
 
若き日の祖父の仲間と、今は老いた、かつての零戦パイロット達・・・
役者達の演技力は凄まじいものだった。
 
主人公・宮部久蔵(岡田准一さん)の生き方。彼に感化された者、反発する者・・・
 
生きるとは何か?
強いメッセージで現代の我々に投げかけてくる。
 
“お国の為に死ぬよりも、生きて帰って、お国の為に働くほうがいい”
 
“お前が死んで、悲しむ者がいないのか?”
 
こんな考えの元、部下達に出撃命令を下さない主人公。
 
それは間違いか?正論なのか?
時代が邪魔するこの主張を宮部久蔵はどう乗り越えるのか?
 
 
繰り返すが、
ストーリーを追うごとに、
生きること、死ぬこと。
人の心や絆。
色んな人達の立場で追及されていくのである。
 
スクリーンを観ていて、とても惹きつけられた。
 
また、映画の中で“特攻”と“自爆テロ”をひとくくりに同類にする言動がある。
 
“特攻”の意味とは?“自爆テロ”との違いは・・・
熱く語るセリフ・言葉に胸がかきむしられるほど共感した。
 
お国の為ではない。愛する者の為に、自らの命を捧げる信念をバカにすることは出来ない。
零戦が米軍戦艦にぶつかり、或いは途中で撃ち落とされるリアルなシーン・・・
CGだと分かっていても、その迫力に目を背けてしまいそうになる。
 
上映開始後、二ヶ月経った2月に拝見した映画だったが、私の他にも多くの観客がいた。
明らかにチャラい感じの女の子も誰はばかることなく、ベショベショ鼻をすすっていたし、私も、泣いた。
 
 
大作・話題作なので、すぐには地上波ではお目にかかれないかも知れない。
CSあたりだと来年には放送もありうる。
 
DVDなら今秋あたりにレンタル開始か?
 
日本人なら観ておくべき映画の一つになるかも知れない。
そんな後味の強い映画だった。
原作も読んでみようかな、とも思った。
  
(内容で)泣けない、という人でも、心の何処かに残る映画になると思います。
  
尚、夏八木勲さんは、この映画が遺作となったそうです。